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別に宣伝するわけではないが、サントリーの金麦(いわゆる第三のビール)のCMの話。演じているのは壇れいである。

彼女自身がブログで告知していたように、2009年3月9日から放送された「丘の上から愛をこめて」篇(メイキング映像あり)では、手旗信号が使われている。手旗信号はおそらく初めての経験と思うが、上手である。

私としてはここで終わってしまうわけにはいかない。話を展開しよう。

手旗信号はヒトの体を動かすことによって文字を表現する、いわば簡素化された腕木通信である。腕木通信は人力で動かす装置であり、目視によって信号の伝達をおこなうものである。

手旗信号も、両手に持った手旗の動きで信号伝達をするという点では同じである。どのように信号伝達をするのかといえば、先に見た壇れいによる「ハルダゼ…」という文の送信を、手旗信号FLASH5というページで試してみて、前述のCMと比較すればよくわかるであろう。日本語の手旗信号は、基本的に受信側から見てカタカナの形に近い動作をするようになっている。

また、起信、応信などの信号はいわば制御信号で、簡単な通信規約(プロトコル)をそなえているともいえる。

腕木通信は手旗信号に比べると大がかりであるが、通信網すなわちネットワークを形成したというところが重要である。詳しいことは中野明による腕木通信って、ご存じですか?というページを読んでいただきたい。腕木通信は telegraph あるいは semaphore と呼ばれ、telegraph は後に電信を意味するようになった。また semaphore という言葉は、Edsger W. Dijkstra によってプログラミング用語となり、現在でも使われている(たとえば Perl には semctl、semget、semop というセマフォを扱う関数が実装されている)。