
かつて職場の同僚(山本さん以外は私を含めて全員退職したし、山本さんの近況はわからないが巻末の著者紹介に「将来はジャズのベース弾きおよびポリグロットを目指している」などと書かれているので、その道に進んでいるのかもしれない。まあ、元気だったら連絡ください。)と共著で出版した『GNOMEプログラミング-GNOMEアプリケーション開発の基礎』(セレンディップ, 2001年)は GNOME 1.4を前提としたもので、現在の最新版2.26あるいはそれ以前の2.xではうまくいかない場合がある。当時は@IT のレビューやlinux.or.jp のレビューなどで比較的よい評価をいただいていたのだが、なにぶん時が過ぎた。
対応策として、この本の2章と現行のAPIを比較し、新しいAPIに対応したプログラミングをすればよいのである。たとえば Pango などは GNOME 2.0 以降で採用されたものであって、文字列の表示についてこの本は対応していないので、その部分について自分で補えば事足りる。そういうことにしてしまうと新しい解説書は不要になってしまうが、この本を読みこなした読者にはそれも不可能ではないように思われる。
現在使われている GNOME のバージョンであるが、私の手元にあるDebian GNU/Linuxの安定板(これもつい最近2009年4月に etch から lenny へバージョンアップした)では今のところこんなぐあいである。
ktanaka@sputnik:~$ uname -a ; dpkg -l | grep gnome-session
Linux sputnik 2.6.26-2-686 #1 SMP Thu May 28 15:39:35 UTC 2009 i686 GNU/Linux
ii gnome-session 2.22.3-2 The GNOME 2 Session Manager
プログラミングをしないエンドユーザとして見ても、ずいぶん変化したように感じられる。
ところで、日本医師会 ORCA プロジェクトで開発されたレセプトソフトも Debian GNU/Linux に GNOME の上で動いているが、パッチ提供の頻度などを見ると、開発もそれなりに大変そうではある。ただ、使う側としてはあまり困難はないのではないだろうか。
さて、公開されているGNOMEのロードマップによれば、2010年3月にはGNOME 2.30すなわち3.0がリリースされる予定になっている。ここにいたるまで、APIの大幅な廃止・変更が予告されている。プログラマ向けに新たな解説書を書くとしたら、GNOME 3.0を前提とすべきであろう。2001年に出版した本の著作権は会社にあるので、書くとしたら改訂版ではなく当然のことながらフルスクラッチとなる。個人的には書きたいが、プライオリティの高い課題があるので、いつになるのかわからない。
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